聖なる夜に

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                                              「まだ、寒いか?」                                「う、うん……ちょっとだけ寒い…かな?」                                「そうか、ならこれを首に巻いているといい」                                                              ――…フワリ                                                              「え……これ?」                                               まだ、寒いという鞠乃の首に巻かれたのは柔らかく暖かなオフホワイト色のマフラー。                                               「俺からのクリスマスプレゼントだ、意外に役に立ったな」                                               驚く鞠乃を見て遥矢が笑う。                                               「これ……本当に私に?」                                「去年は指輪だったしな、似合うと思ったんだが……嫌だったか……?」                                「ううん、その逆」                                「気に入った……って事か?」                                「うん、すっごく……大切にするね、このマフラー」                                「ああ」                                               鞠乃の嬉しそうな無邪気な笑顔につられて微笑む遥矢。                                                                                           .
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