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ショウウィンドウには一人淋しく映し出された自分を見た鞠乃は、賑やかな筈の街中が静寂に満ち音を無くしたように感じた。
「何よ……ぅ」
今日はX'masなのに
せっかく二人で過ごせると
楽しみにしていたのに
「もう知らない……いいもん……遥矢の……馬鹿」
涙ぐみながらもツカツカと歩き出す鞠乃。
が、すぐに歩みを止めた。
「私が……私がもっと我慢の聞く大人な女の子だったら今みたいにならなかったのかな……」
二人で笑って
ケーキを食べて
今と全く違った
「幸せで素敵なクリスマスに……なってたのかなぁ……?」
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