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「だが、無茶をさせ過ぎた」
鞠乃を探しながら街中を疾走する遥矢の瞳に映るのは付き合い始めの時からの鞠乃との想い出に関するものばかり。
ふいに見上げ綺麗だと語り合ったなんて事ない星空。
寒空の中肩を寄せ合ったショウウィンドウ前。
髪を切って似合うかと聞き、あんまり変わらないかもと笑われた美容室前。
くだらなくて、けれど楽しかった想い出は疾走する遥矢の目に次々と映し出される。
「……鞠乃」
今日はクリスマスだ
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