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「……僕に…本当にそんな力があるのか分かりません……。でも、僕は町の皆が…この国の皆が大好きだから……。僕に出来ることなら協力します!」
僕は心を決めて真っ直ぐ言った。
不安が無いと言えば嘘になる。
でも、大好きな皆の為に……。
僕に出来ることがあるなら何でもしたい!
神「ありがとう…。では、貴方にこれを授けましょう」
そう言って神羅帝が立ち上がり僕の手に持たせたのは裏面に風水の太極の模様が入った鏡と扇。
「これは……?」
神「私の神力を以って作り上げた神器、姿映水鏡(シエイスイキョウ)と風麼翔扇(フウマショウセン)です」
「姿映水鏡と風麼翔扇……」
神「姿映水鏡が貴方と焔を残りの四神の元へと導き、風麼翔扇がその道を阻む敵を薙ぎ倒し貴方を護るでしょう。勿論、焔も貴方を命懸けで護ります」
「……………」
焔「……………」
「っ………!」
神羅帝の言葉に焔を振り返ると焔はじっと僕を見ていて、僕はその炎のように鮮やかな紅い瞳があまりにも真っ直ぐだったので慌てて目を逸らした。
すると目の前の神羅帝の姿が霞み始める。
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