短編小説集第①部

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田舎から出て来ていきなり夜の世界に飛び込んだ純朴な娘咲季。       これが私と咲季との出逢いだった。       咲季は今迄、アルコールを口にした事がなかったらしく、私が軽く勧めても決して、アルコールを口にはしなかった。               その日の客は私と他に常連らしき40代のサラリーマン風の客が二人だけだった。    深夜25時を廻る頃、そろそろ閉店と言う雰囲気が店に流れ始めた。       私も咲季にまた来ると言って勘定を済ませようと席を立つ。       すると咲季は私にアフターを誘って来た。   恐らく咲季はアフターなど知らずに只単純に、カラオケがしたかっただけだろう。     店のママには内緒で30分後に小さなスナックの近くにあるファーストフードの店で待ち合わせをした。
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