短編小説集第①部

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しかし、咲季は30分経っても来なかった。     私は軽く食事を済ませファーストフードの店を出ようとした時だった。       咲季はファーストフードの店の前で私を待っていた。      私は何故店の中に入らなかったか尋ねると、はにかみながら恥ずかしそうに言った。     『中に入ったら何か注文しないといけないし、ここでお金使ったらカラオケに行けなくなるから…』       この時私は咲季を愛しく思った。     それから二人でカラオケボックスに入り、アフターの事などを話たり、お水の世界を私の知る限りを教えた。     すると咲季は恥ずかしそうに言った。   『男の人は皆、エッチな気持ちで女の子の居るお店に通うの⁉』     私は 『皆ではないが大半の男がそうだよ』     と咲季に言った。       咲季は悲しそうに   『そうなんだ…』   と言って唄を探し始めた。   
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