師範~絶対超えられない~

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師範は、仕事面でも師範だ。 ワタシ達の業務は、営業内務といって、お客様から直接電話やファックスで注文を受けて処理する事や、担当営業からの依頼を処理する。 師範の担当する営業の中に、全社員から 「ギザキモス」 と嫌われている営業がいた。 泡ふき(仮名)である。 いや、ホントキモいんですわ。 でも、何故か自分はイケメンだと思ってるし、性格悪いし、変な緑のローファーずっと履いてるし、勘弁してください! アメちゃんあげるから、玄人さんにいじってもらってきてください!って、泣いて頼みたくなるような営業なのだ。 で、ある日のこと。 偶然またもや、師範のミラクルを耳にした。 「え?…あ~お疲れ様です。…はい、はい…」 泡ふきからの電話を師範が受けていた。 ワタシは師範に用事があったので、しばらくその様子を観察する。 「……………………えいッ」 がちゃ。 Σ( ̄□ ̄;!!! 切ってもーた。 この人、営業からの電話、明らかに途中で切ってもーたでー(; 」゜ロ゜)」 「し、師範…がちゃ切り…」 「何言ってるか分らないし、嫌いなんですよー(ノ∀≦*)ノ゛」 ワタシも、そらあいつは嫌いやけどヽ(´∞`)ノ 業務中にがちゃ切りは、大人として… とか何とか思ってたら、他の内務が泡ふきからの電話を師範にまた繋いだ。 「師範さーん。○○さん(泡ふき)からです。電波悪かったみたいで、切れちゃったって」 …って…。 …いや!! 違いますがな、師範が切ったんですよッΣ( ̄□ ̄;!! ワタシがハニワ顔してる横で、師範が電話に出た。 そして、聞いたよワタシは。 「電波悪いですよ。切れちゃいましたね」 って、師範がフツーに言ったのを…Σ(T▽T;) ユカも一連の出来事を見ていて、後で二人でまた大笑いだった。 師範… 超えられない…
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