杉本剛の場合

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そんなある日 この進学校には珍しく、転校生がやってきた。 紺色のブレザーにチェックのズボンのこの学校の中で 黒の学ランを着込んで、転校生は現れた。 頭は、金髪に近い茶髪のリ-ゼント 短ランにボンタン 耳には、ピアス シルバーのネックレスをして、指には無数の指輪をしていた。 目つき鋭い一重瞼。 教室の中を見渡している。 担任が紹介を始めた。 『今日は転校生を紹介します 木村隼人君です 転入試験を満点で突破し異例で転入してきました 今日から、クラスメートとなりますので、よろしくお願いします じゃあ隼人君、一言お願いします』 隼人は、低い声で 一言発した。 『くだらねぇ~』 教室の中が凍りついた。 と言うよりも… 剛が、次の瞬間に気が付いた時には 木村隼人は、窓際の一番後ろに着席していた。 確か… 空き座席は、廊下側の一番後ろだったはず… クラス一同が… 何が起きたのか解らず、呆気にとられていた。 担任の先生すらも… 戸惑っていた。 『ごほん(咳払い) じゃぁ、みんなよろしく頼むな』 そう話して、担任は教室を出ていった。
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