最古の記憶

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目を覚ますと。     遥か遠くに、 木造の天井に付けられた電灯が見えた。     薄らぼんやりではあるが。     私は体を起こしたのだろう、 景色が変わった。     開いた扉の向こうに母の後ろ姿が見える。   いい匂いがする。   カチャカチャ コトコト   いろんな音も聞こえる。     (ごはんだ!)     そう、感じた私は急いで母の元へ向かう。     手と足を使い、 天パの母目掛けて進む。       パサッ     何かが、顔に当たった。     布だった。     私はそれを、何気なく引っ張ってみた。     瞬間、     ものすごい音と共に、   頭上から、   食器が落ちて来た……。
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