ブラック・ボックス

ﾊﾟｰﾏﾈﾝﾄ★ﾊﾞｹｰｼｮﾝ

私が5歳だった頃だと思う。

その日はまだ、夏の訪れには早い時期ではあったが、
照りつける太陽がｱｽﾌｧﾙﾄに反射して、
道行く人に不快な暑さをもたらしていた。

『お母さん、公園行こうよ。』

母は、このくそ暑いのに外に出たくないと駄々をこねたが、
幼子供達が
(ちなみに三姉妹。恐ろしい事に私が長女だ。)
あまりに騒ぐので、
渋々と重い…重力的にも重い腰を上げ、
公園のあの池へと向かった。