ジェームス考古学

～梨緒～

「まったく…。私は【博士】のママじゃないんですからね。」

小言を言いながら【博士】の準備が出来るまで片付けをしていた。

『いつも片付けご苦労様。』

ハッ………。

無意識に片付けていた自分に後悔しながら【博士】と共に教室に歩いて行った。

「【博士】秋田県での半年間はどうでした？」

私は無言で歩くのが嫌だった。だから話しかけただけなのに…

『君はせっかちだなぁ。それが今日の講義の内容だよ。』

「………。」

結局、その一言で会話が終わり教室の扉まで辿り着いた。

やはり私はこの人が嫌いだ。

ムカつく………。