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五年後、良平は社会人になっていた。その間、うっとしい友人はメモリから消し相手を消していき、仲のいい相手だけを残していた。そして、ある日。良平は合コンに参加した。良平は真矢といい女が気になった。全員で番号を交換し、合コンが終わると電話でデートに誘ったが断れた。そして帰り道を歩いていると真矢が他の男と歩いている姿を見てしまった。
「許せない。あの女・・・消してやる。」 いつものように携帯を出して操作しようとした時、後ろから酔っ払いがぶつかってきた。その衝撃で携帯が落下し電源が落ちた。あわてて電源を入れると良平は愕然とした。すべてのメモリが消えたのだ。その瞬間、
「あぶない!!」
人の声に後ろを振り返るとバイクが目の前にいた。
「ガッシャーン」 その衝突で良平は宙に飛ばされて血だらけになった。「ど・・・どうして・・俺まで・・・」
良平は意識を失った。しかし病院に運ばれ、奇跡的に一命を取り留めた。良平の前に、あの店員が姿を現した。
「携帯を壊したらしいな。携帯は、持ち主の魂と一体化する。携帯が壊れれば持ち主も、その同等のことが起こる。気を付けるんだな。そういうと店員は消えた。翌日の新聞を見た良平は絶望感に襲われた。友人という友人全てが、病死、事故死などで死んでいた。苛立ちが頂点に昇り、携帯を折ってしまった。しかし、我にかえった良平は昨夜の店員の言葉を思い出した。「ま、まさか・・・」
鏡を見ると後ろに女性がいた。
「ふっふっふ。携帯を壊したな。良平。お前は死ぬ。」
良平は逃げようとしたが体が動かない。女は良平の首を絞めた。
「助けてくれ・・・うぁ~」
看護婦が変わり果てた良平を見つけた。首を吊った状態で見つけられた。警察は自殺と断定した。
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