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第二章・刑事
「ほぅ、これが今回の被害者か…可哀想に」
木村豊警部が被害者の前で手を合わせた。
「警部、被害者は二階に行く途中の階段で脚を滑らせて首を骨折して死亡しました」
近くにいた鑑識官が木村に寄ってきて話した。
「被害者の名前は藤見卓也。この近くの住民です。目撃者の証言によると、突然転げ落ちたそうです」
「事故死か…」
木村はそっと辺りを見回した。死体の周りにジャガイモや人参が転がっている。きっと藤見はカレーライスを作ろうとしていたのだろう。
「ふむぅ…その被害者が落ちた現場に行ってみたいな」
木村はそう言うと、藤見が落ちた場所へと階段をのぼり始めた。
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