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こんな時、私も好きだよって…翔太のたった一人の彼女になりたいって言えて…素直に泣けて…
ほっておけない女になりたい。本当は…
だけど私はいつも強がって、翔太を困らせないように負担にならないようにいつもしてきた。
でもいつか気づいて欲しかった。
あの時のサヨナラも、笑って電話帳から消して安心させた事も、笑いながら手を振った事も…
全部
強がりだったって…
誰よりも翔太が好きで、大事だからこそ出来たんだって…
私の膝に子犬のように幼い笑顔で私を見つめる翔太が、すごくすごく可愛くて愛しくて。
私はやっぱり、翔太を忘れてないんだ…あの頃と何も変わらず、この人を好きなんだと感じさせられた。
さっきまで少し離れて座って、小さな溝を感じていたのが嘘のように、私達はくっついたまま、笑い合い、
楽しかったあの頃と変わらない二人の姿があった。
「由衣たん」
『翔たん』
何度も何度も
飽きずにキスをする。
もう私は"らん"という存在を忘れていた。
翔太が忘れさせてくれる。心も体も何も汚れてなんてないような気がした…
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