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何度も何度も読み返した。
伝わってると思ってた翔太への気持ちは、私が思ってた以上にうまく伝わってなかったんだ。
強がりばかりで翔太に詰め寄ったり責めたり…しなかった。大好きだったからこそ。
だけどそれは自分にしか分からない想いで、翔太にはちゃんと伝わってなかったんだ。
そうとは知らず…
ただこんな強がりに気づいてほしいと思うばかりだった。
翔太がそんな風に思ってたなんて驚き以上のものだ…翔太も私と同じ、臆病なんだ。
泣いた事を後悔もしたけど…思えば翔太とサヨナラした時私は泣くのを我慢した。
あれから毎日泣いてばかりだった事も翔太は知るわけもない。
初めて翔太の本当の気持ちを知れた。
私がずっと抱えてた思いに似ている。
そんな翔太の気持ちが分かって、"待ってて"その言葉だけで満足だった。
例え、この先彼女と別れずにいたとしても…私はこれだけ翔太に想われていたという事だけで、苦しまずにいられる気がする。
心がスーッと軽くなったような気分。
さっきまでただ呆然と見てた歩く人も車も、暗く見えた空も…
なんだか明るく見えた。
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