第一話 君との出会い

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「おい、刹ってば」 「刹先輩、駿(シュン)先輩」 別の声がかかった。 同じ学部の後輩だ。 落第したから、後輩も何もないが…。 「青海(オウミ)、今日の授業の代返たのんだ」 それだけ伝えて踵を返す。 「おいっ刹!また単位足りなくなるぞ!」 「そーですよ!刹先輩!」 オレは無視し玄関へと向かう。 オレだってバカじゃない。 単位が足りなくなるため、代返を頼んだのだ。 少しだけげんなりした気分になり、玄関を出た。
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