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【とりあえず新宿に行くか…】
シンは颯爽と電車に乗り込んだ
幼い頃に両親と死に別れたシンには身よりがなく十八歳まで孤児院で過ごしていた
一度は都内の老舗レストランに就職したものの折り合いがつかず、すぐに辞めてしまい職業を転々とするうちにいろいろな賭場に出入りするようになっていた
そこでとある組の若頭に認められ代打ちになったのだ
そしてあの夜…
『ロン…』
【えっ…北だぞ…あっ!】
シンは愕然とした
河に普段は見えているはずの字牌の数が圧倒的に少なかったのだ
『坊や…俺達が何年この世界で食ってると思ってるんだい…』
男は静かに牌を倒した
『高い授業料になったな…小四喜、字一色…ダブルだ…』
シンの意識は朦朧としていた
天国からいきなり地獄へ叩き落とされた事に頭が処理しきれなかったのだ
『じゃあな坊や…また会えたら宜しくな…また会えるのならな…ははははは』
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