少年野球編

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倉橋はマウンドを譲ろうとはしない。 「俺から4点も取れる相手なんだ!!他の奴には変わらない」 完全に自信過剰な発言だが 逆にその度胸が長谷部に伝わり倉橋は続投となった。 しかしバッターは 4番の木野上― そう先程…倉橋からホームランを放っている打者だ。 ライガーズにはまだ追加点の チャンスはおおいにある。 そして― 「カキーン!!」 「カキーン!!」 木野上、梶原の連続ヒット。 …もう倉橋に打者を打ち取る力はない。 「さすがにもう無理だろう」 「まったく何様だよあいつ」 霧島側からの愚痴がこそこそ 聞こえてくる。 バッターは6番高橋。 ランナーを2人おいての ピッチング。 そこから放たれた球はすでに ただの棒球。 それをジャストミート!! 高橋の打球はレフトへ抜けそうだ。 しかし― 「どりゃ」 金屋が必死の ダイビングキャッチ!! これにより高橋はアウトになった。 「おい倉橋!!」 「なんだよ金屋」 「まだ俺は諦めていない 絶対に全国を制覇するまでは」 「……あぁもちろんだ!!」 霧島という環境から育ってきた中心選手の2人には今年最後の決断に大きな自覚を持っていた
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