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刃琉樹の投げた球は
倉橋のバットの上を通過してういった。
そっと刃琉樹は笑う。
そして審判が待ち浴びた言葉をついに発する。
「ｽﾄﾗｲｸﾊﾞｯﾀｰｱｳﾄｹﾞｰﾑｾｯﾄ」
その瞬間―
周りはまれにみる大歓迎！！
ライガーズメンバーが
刃琉樹に寄ってたかる。
箕谷ライガーズ…
ついに念願の「打倒霧島」を達成した瞬間であった。
歓声はしばらく止むことはない
その裏腹―
負けたという悔しさよりも
負けた事に実感が湧かない
霧島メンバー。
そしてあまりの不甲斐なさに
長谷部が吠える。
「キサマら何をやってるんだ」
当然、それは周りにも聞こえる
「私のプランを崩しやがって」
そして次の瞬間―
隣から声が…
「もう良いんじゃないか
長谷部くん」
ライガーズの監督だった。
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