プロローグ

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春の風が吹き、桜の花が散っていく中、海が見える丘の上で二人の男女がしゃがみ込んでいる。 二人は目の前にある墓石を見つめ呟く。 「どうしてるかな…あいつ…」 「……」 「あいつは俺たちの幸せを望んで風になったんやな…」 「……」 「叶えてやろう…?せめて最後の願いを。」 「そうね、それが彼の願い…そして私たちの…」 二人は海を見つめ、あの頃…ちょうど5年前の今日を思い出していた。
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