オープニングディスターバンス

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「僕が言えるのはこの辺りまでかな。ちゃんと校舎内に行ってねー」 へらへら笑いながら理事長はゆるく手を振っている。   「それじゃあまずは、図書棟に行ってみよう」 俺がシェリスに言った。   学園のほぼ中央に位置する図書棟には幾千もの本が鎮座している。 中には歴史的価値が非常に高い物や魔導書までもがあるため、セキュリティーはガーゴイル以上の物もある他、司書までもが某戦闘種族級の者揃いなので、盗っ人は即座に捕縛、地獄の折檻を受けるそうな。 まあ、本を拝借しなければそのような危険は無いため、結構な数の生徒が休憩時間には集まる。   「いいけど……あると思う?校舎内って言えば校舎内だけど」 シェリスは疑問を持ったらしく、頭を捻っている。   「そこだ。゙無さそゔな場所の方がある可能性は高い筈。そこを狙ってみるんだ」 俺は軽く拳を握り締めて力説する。 もう講堂内には俺達しかいないため、随分と声が響いた。って、理事長まで消えてるよ。   「おお、ナイスアイデア!早速実践だねっ」 シェリスは言うが早いか、いきなりダッシュをかけた。   「うぉう、張切ってんなー」 俺は軽く息を吐き、シェリスの後を追い掛けた。  
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