4人が本棚に入れています
本棚に追加
「おっと、時間的に丁度良かったみたいだな」
アナウンスを聞きながら話し掛ける。
「そうだねぇ。いつもこんくらいなら苦労はしないんだけどね~」
あっはっは。とか笑いながら言っている。
言い忘れたがこいつは女子。だというのに異性であることを忘れてしまう程元気だ。
その後、やって来たリニアモーターカー(磁力で動く列車)に乗り込み、学校まで向かう。
所要時間は大体三十分程。まあ郊外にでると思えば安いモンだ。
高速で流れる家々や人並みが、瞬時に窓に映り、また変わる。
幸い、列車に乗っている人数は少ない。
少ないが、全員制服を来ているので、黒服の集団化している。これが公道に存在していたら結構不気味だろう。
景色の映り変わりが、唐突に終わり、窓一面が青一色に染まる。
その青は日差しを反射し、地平線の彼方へと続いていて、空と混じっていた。
海だ。毎度毎度、飽きずにこれを見ている。
最初のコメントを投稿しよう!