懐かしの人と受け継がれた心

2/9
前へ
/129ページ
次へ
「やっと……ついた」 二人は検問を抜け、街の中で座りこんでいた。 「きっつ~……なんかもう寝たい」 「ソウヤ、だらし無いぞ」 「アルフ兄だってバテてんじゃんかよ」 「気のせいだ……」 二人は空を見上げる。 高い建物があるせいか空がポカンと開いているように見える。 「アルフ兄……ギルドどこだっけ?」 「……確か迎えが来るはずだよ、確か二人ほど」 「二人?ティスにナナミって名前の子かな?」 「さぁ……」 相変わらず二人はぼぉ~っとしていた。 「ふわ~りゆら~り……」 二人に近づいてくる女の子がいる。 どういう事か気が抜けてる感じは否めないが…… 「……」 ソウヤは口を開けてその女の子を見ていた。 アルフでさえ呆然としている。 「ふわ~り……ピタッ」 止まっ……た? ただ止まっても身体をブラブラさせ続けている。 「ソウヤさんにアルフさんですね?」 ソウヤ達に向かって指を指し、おっとりとした感じに喋る。 「お母さんから言われてきました。ティスといいます」 呆気に取られている二人を尻目にティスは続ける。 「愛情をこめてティスちゃん、とお呼びください」 「ゆら~り……」 超天然少女襲来?
/129ページ

最初のコメントを投稿しよう!

254人が本棚に入れています
本棚に追加