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「ダイイチホテルニイキタイ」
手には明らかに怪しいアタッシュケース、多分高いサングラスが余計怖い。
「は、はあ、シラナーイ」
もう一度確認する。黒人、高い身長、スキンヘッド、アタッシュケース、…うん。
僕の洗濯された一枚のタオルを指しながら
「ダイイチホテルニイキタイ」
と、言っている。
…絶対犯人じゃん。何か拒否出来ない。タオルはもらいものなんだけどな。そんな英語知らないし。「貴方は、ホテルで、何が、シタイ?」
とりあえず聞く。ドキドキして待つと
「ニホンゴワカラナーイ」
大袈裟に肩を竦める。
…絶対犯人じゃん。
「あぁ…、ワタシ、ホームで、えっと、センタクモノ、ホシマス」何で片言で話してるんだろ、通じないのに。
「オォ、ワカリマース。私着いてくから」
えー…、日本語判ってるじゃん。…絶対犯人だよ。
グッバイマイジンクス。
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