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…えー死んでるよ。
ジョシュは何事もなかったかのように
「サアイコウ」
と笑って歩きだした。僕は急なことに茫然と力が抜けた。そんな僕にジョシュは溜め息をついた。
「この男、警官ノーね。ガン撃つコトシナイヨ」
僕の背中を叩いて歩こうと促す。とてつもない彼の力は僕の背中にはありがた迷惑であった。
極力見ないようにその場を後にする。これも明日の朝テレビのニュースで主役になれるのだろうか。
駅の横の交番の前には、ニコニコ平和そうな警察官がいたが、こちらに目を合わせてはくれないので引き渡すことは断念せざるを得なかった。
ダイイチホテルは僕の知る限り市ヶ谷にある有名なホテルだ。総武線東京方面に乗車すれば勝手に運んでいってくれる。
幸い平日の午後。車内はガラガラだった。
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