第一章 暗い道を歩いて

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「この道を通れば地上に出れるはずなんだけど…」 男は呟きながら歩いていた。 暗い闇の中をただひたすら歩く。 男の名前は雷『アズマ』 「俺は地上を見るんだ」 「誰もが挑戦し、見れずに終わった地上を…」 雷はその先に何があるかわからない道を歩く、ただひたすらと… 「地上とはどんな所なのだろう」 「太陽というものがあたっていて明るいとは話で聞いた事はあるが…」 どのぐらい深いところにいたかは知らないが、雷には地上は別世界らしい。 「俺が地上に出て、英瑠沙を連れ出してやる」 英瑠璃『エルザ』とは雷と別れる時にいた白銀の髪をした女性の事だ。 「待っていてくれ、俺が絶対連れ出してやるから」 「必ず帰ってくる、絶対に…」 雷は自分の拳を強く握りしめ歩いていく。 どのくらい歩いただろうか、暗闇の中歩いているために自分がどこまで歩いてきたのか分からずにいた。 雷はその場所から動かず辺りを見渡した すると暗闇の中に人がいる気配を感じた。 「誰かいるのか!?」 しかし雷の言葉には反応はなかったが、確実に人がいる気配を雷は感じていた。
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