第一章 暗い道を歩いて

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「おせぇんだよ!」 男は雷の剣を掴み雷を弾き飛ばす。 壁らしきものに背中を強打した雷は剣を地面に突き膝をつく。 「せっかく見逃してやると言ったのに、死にたいか?」 男が哀れみの目で雷にむかって言うと雷は大声で叫んだ。 「俺は死なない!」 雷は剣を抜いて立ち上がると剣を構え男に言う 「俺は地上を見るんだ」 男は鼻で笑うと雷に向かって問いかけた。 「見て何になる?小僧が想うほど地上は美しくないぜ」 雷はその言葉を聞いても、引き下がらず答える 「それでも…ここよりはましだと思う」 「だから俺は、そこに連れていきたい人がいるんだっ!」 雷は男との距離をとり剣を構えたまま男に話しかける。 男はそんな雷を見て腰にかけていた長剣を抜いた。 「ふん、戯れ言を。」 「ここで死ぬ奴には無駄な事なんだよ!」 男は叫びながら雷に斬りかかってくる。 ガキンと鈍い音がすると雷は男の斬撃を持っていた剣で受け止め、そのまま受け流し反撃に出るがおしくも当たらず雷は蹴飛ばされた 「くっ…あと少しで届いたのに」 雷は笑みを浮かべながらそんな事を言う。 男は雷を見て持っていた長剣を構えた。
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