プロローグ

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 ブゥン ブゥン ブロロロロロッッッ…  その時、怪人達の後方から懐かしいエンジン音が近づいて来る。  間違いない、コイツは… 「バースト ホッパーッ!!!」  さっきまでの嫌な感じが消し飛ぶ。  相棒は戦闘員を薙ぎ倒し、怪人を飛び越えて、奴等を睨み付ける様な形で僕の手前で停止した。  昔と同じ、焼ける様な独特の匂いがする。  動揺する連中の隙を突き、素早く相棒に跨がった。  ハンドルを握ると身体中にエネルギーが供給されていくのが分かる。 「“ライダークラッシュ”…いけるか?」 『無理ダ』  後輪で群がる戦闘員を弾きながら即答する相棒。 「いくんだよっ!」  疾走りながら怪人達を翻弄する。 『ナラ、初メかラ聞くナヨ』  コイツ…変わらねぇ…。  相棒は渋りながらも呼吸を合わせて来る。  戦闘員を踏み台にして、車体が高く翔び上がった。  怪人達も此方に合わせて跳びかかってくる 。  スロットルを思いっきり回す。全身が紅く輝く。 「《ライダー クラァァァアッシュッッッ !!!》」  空中で真横に薙ぐ様に怪人達を一閃。  倒れた戦闘員で道を作りながらそのまま走り抜ける。  ドゴォォォオオオンッッッ!!!  再生怪人三体分の爆発で地鳴りが起こり、背中が爆風に炙られる。  戦闘員達も全滅した様だ。 「…以前より爆発の規模がデカくなってるみたいだな」 『怪人達ノ性能が以前ヨリ落チテイタかラナ。初メかラ爆殺スルツモリダッタんダロ?』  それであんな大勢だったって訳か…。  相棒はスピードを上げて戦場を跡にした。
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