156人が本棚に入れています
本棚に追加
辺りを見回すと、あの子を見つけた。
歩幅を広くする、彼女が近ずいて来る。
すると彼女の向こうで男が手を挙げた、彼女も嬉しそうに手を振りかえす。
何かが頬を濡らす……
もう前が見えない……
運命の彼女に出逢えた瞬間……失恋した……
気がつくと目の前に手を振っていた、あの男が立っている。
「相馬? 何で泣いてんだオマエ?」
「さっ斎藤? 目にゴミが入ってさ」
ベタな言い訳をした。
斎藤は高校の同級生だった。
コイツがあの子の
彼氏なんて……
「お兄ちゃん、友達だったんだ?」
(えっお兄ちゃん?)
良かったぁぁぁ
死んでた俺は半分ほど生き返った。
「相馬さんて言うんですね」
やっぱりかわいいなぁ
「私また逢えたらいいなぁと思ってました。」
人生のたった5時間での出来事だったが一生忘れられない5時間になった。
(神様ありがとう)
おわり
最初のコメントを投稿しよう!