2/4
前へ
/27ページ
次へ
SWAT全体を指揮しているマーク・ガレスビーは、目の前の状況が信じられなかった。 デルタチームの狙撃手2名と装甲車から降りたブラボーチームの隊員が2名、僅か数秒でやられてしまったのだ。 マークは急いで撤収命令を出す。 装甲車は負傷した婦警と隊員を収用すると、犯人が使用したスモークグレネードの吐き出す黄色の煙幕を利用して後退を始めた。 装甲車がレストランの裏手に到着すると婦警と負傷した隊員が待機していた救急車へと運ばれる。 「リックス、状況を報告しろ!」 チャーリーチームのリーダーであるリックス・オブライエンが、マークの元へ歩み寄り状況を報告する。 「まずデルタのバイパーが狙撃され左の鎖骨を打ち抜かれました。 続いてヘンリーもやはり左の鎖骨をやられています。 この間僅か5秒とかかっていない事、また犯人がわざと鎖骨を打ち抜いた事から犯人の中に相当優秀な狙撃手が存在すると思われます。 次に煙幕の中発砲してきた犯人は、恐らくサーマルサイトを使用していると思われますね…… しかもダブルタップで射撃している所をみると…… 犯人グループは元軍人、それもかなりの練度備えた元特殊部隊員である可能性が高いと思われます。 隊長…… 犯人の装備は我が部隊より上かもしれませんよ……」 マークはラッキーストライクを箱から一本取り出すと口にくわえる。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

69人が本棚に入れています
本棚に追加