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マークがタバコのフィルターを噛み今後の展開を計ろうとしている時、レストランのドアが勢いよく開かれると、地元警察署長のニール・デイビスが入って来た。
「マーク、君達だけで……」
対応ができるのかね!?
とニールが続け様とした時、リックスが声をあげる。
「見てください!!」
マークとニールはリックスの設置したモニターに映る映像を見るとレストランの外に走りだした。
銀行の扉がクリントンの覆面をした犯人によって開かれると、人質が一斉に駐車場の外にあるパトカーに向かい走りだした。
「これは……?」
二人のすぐ先で、警官に保護された人質達が所持品の検査を受ける。
「隊長、署長、こっちへ!!」
レストランからイーサンが二人を呼んだ。
二人が急いでレストランに戻ると、リックスがレストランの電話の受話器を差し出した。
「犯人からです……
署長を出せと」
「解った……」
ニールは一呼吸おいて受話器を受け取る。
「人質は全員開放したわ、署長さん」
受話器の向こう側から女の声が聞こえる。
「人質の開放には感謝する……
もう銀行内部に人質はいないのかね?
君達の目的は一体何なんだ?」
一呼吸おいて女が喋り始める。
「人質は全員開放したわ、行内には私達だけ……
要求は、そうね……
特に無いわ」
受話器から聞こえる、感情の感じられない女の声に、ニールは恐怖を感じた。
「何を企んでいるんだ君達は……
これからどうするつもりかね?」
「さあ、どうしようかしらね……」
そう言って、通話の途切れる音がした。
ニールは隣にいるマークを見る。
「切れたよ……
人質は全員開放したと言っているが…
マーク、どう思う?」
「解りません……
取り敢えず開放された人質に中の状態を聞いてみましょう」
「そうだな……」
2人はレストランを出ると保護された人質の事情聴取をしている警官の元にむかった。
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