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家に着いた。
念のために遠回りをする道を選んで帰ってきた。
家は見た目は古く狭い洋館だが地下もあり、中はそれなりに広い。
車を車庫に入れる。
ここまで来たらもう安心だ。人がいる隣の家と、かなりの距離がある。
だから声を聞かれる心配はない。
僕は暴れる彼女の体を、半ば引きずりながら裏口から入れていく。
その際、彼女は裏口の石段で腰を打ったみたいだった。
今は軽く悶えている。
これで少しは楽になる。
僕は腕を彼女の脇にくぐらせると、靴も脱がないで家に入った。
キッチン、リビングと抜け廊下に出る。
下への階段を横目で確認するとそっちに向かう。
電気をつけ、階段を少しずつ下りる。
彼女はその途中の段差と言う段差に、腰や足をぶつけていて痛そうだった。
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