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下に着いて正面のドアを開けた。
地下のドアを開けると中から埃っぽくてかび臭い空気が流れてきた。
暗くじめじめしている。
鼻がむず痒くてくしゃみをしそうになる。
彼女も同じようで、鼻の筋肉が微妙に動いていた。
ここに入ってもらおうと思っていた。
しかし、予想外の埃っぽさなので少し掃除をしないといけないと思う。
彼女を部屋の前に置き去りにして、自分は一人階段を上がった。
廊下の隅に立ててある掃除機を取りに行く。
取ると急いで道を引き返していく。
階段を下りると、彼女が手錠から逃れようと頑張っていた。
その姿を見て、少しかわいいなと思った。
でも、逃げられたら、これまでの努力が泡になってしまう。
持っている最後の手錠を取りだし、彼女の左手にかけた。
そこまでは、うまくいった。
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