日記

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リビングに行って、 小さな3段たんすの1番上の引き出しを開ける。 白い救急箱を見つけると中から包帯を出した。 急いで彼女のもとに帰らないといけない。 僕の足は自然に小走りになって騒がしい音を立ててしまう。 狭い廊下を走り抜け、跳ぶように階段を下りようとした。 でも、僕の足は最初の1段目を踏み外した。 そして、バランスを崩して下りる、と言うより転がり落ちていった。 さっきの足音より騒がしい音が家中に響いた。 もしかしたら遠く離れた隣家にも届いたかもしれない。 僕は3、4段落ちたところで止まってくれた。 腰を打って足を捻ったみたいですごく痛む。 僕は半ば足を引きずりながら、手すりを使って階段を下りていくしか出来なかった。
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