日記

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気がつくと彼女の上に馬乗りになっていた。 それまでに何が起こったのかは覚えている。 でも、あの時僕は無意識だった、何も考えてなかったんだ。 やりたくてやったわけじゃない、信じてよ。 そんな目で、僕を見ないで。 僕は、僕は。 手からナイフが零れ落ちていく、床に落ちると鈍く渇いた音を立てた。 僕は手で顔を覆った、 と言うより無理矢理押さえつけた。 力ずくで押さえても、隙間から僕の悲しみは溢れ出してくる。 僕は奮えているんだと思う。 あんな事は彼女の愛嬌じゃないか。 怒るのはおかしいよ。 嫌だ、嫌だ、嫌だ。 彼女に嫌われちゃう。 僕は彼女に好きになってもらいたいんだ。 これでは嫌われてしまうじゃないか。 僕の悲しみは彼女に零れ落ち続ける。 なんで、僕はあんな事をしてしまったのかな。
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