日記

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彼女が暗くて少し寂しい小道に入って来る。 いつもこの時間に通るのは調査済みだ。 僕は車から出て彼女に後ろから近づいた。 眼鏡をかけて帽子を被った、念のため顔に絆創膏を張り、化粧で顔を黒くした。 準備はできた。 手には、切ったガムテープ。 音を立てないように、小走りになる。 彼女の後ろに立った。 呼吸を一回。 そして、顔の下の方にガムテープを適当に張り付けた。 自分から彼女の口は見えていない。 悲鳴を含んだようなくぐもった声が、彼女から出てきた。成功だ。 気にせず左ポケットに手を突っ込みスプレー缶を出す。 こちらに振り向く彼女の顔に向かって、拭きかける。 プシューと音がして液体が霧状に飛び散り彼女の目の中に飛び込む。 彼女は涙を流して座り込んだ。
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