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「…ったく、なんで、あんな雪の中待ってたんだよ?大事な用事でもあったのか?」
「…本当はね、亜美ちゃんちに宿題助けてもらいに行こうと思って外に出たの。」
「それで?」
「そしたら、雪が降ってて、綺麗で…星野に会いたくなったの。星野と見たいなって思ったの。」
「…/////それだけの為に待ってたのか?」
星野の腕に包まれたまま、コクリと頷く。
その瞬間、更に強く抱きしめた。
愛おしくて、大切で、思いきり抱きしめたくなったから。
「星野っ…痛いよ!」
「だってよぉ…可愛すぎるだろ////」
「…/////」
あぁ、やっぱり来て良かったなぁ…雪景色を一緒に見たかっただけじゃなくて…
会いたかったんだ…。
この優しい腕に包まれて、安心したくて…
頻繁に会えなくて、不安で仕方がなかったの。
安心した途端に涙が溢れだす。
「おだんご…?」
「やだっ…あたし…何で泣いてるんだろ?…おかしいよね?…涙、止まらないっ…」
今まで張り詰めていたものが弾けて自然と流れる涙。
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