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「会長の業務が嫌で逃げたしたんだろ」
中嶋さんは、眼鏡を上げクスリと笑った。
「ところで啓太。この頃遠藤とはご無沙汰なんだろ」
一体、どこで聞いてきたのか中嶋さんは嬉しそうに笑う。
「べ…別に、中嶋さんには関係ないですから」
「ほう。啓太は会計の犬には相談しても俺には言えないと?」
なんだか、嫌な予感がして来た。
「オカルトだとか、仮想の世界で生きているやつに相談するようじゃ、遠藤も可哀相にな」
「聞いてみなきゃわからないじゃないですか!」
「ほう。じゃ啓太。俺が遠藤を夢中にするテクを教えてやるよ」
中嶋さんは、いきなり俺のことをソファーに押し倒した。
「机の上でとかなら、遠藤も萌えるんじゃないのか」
シュルッ
俺のネクタイが抜かれ、シャツのボタンは器用に外されていく。
「中嶋さんっ…止めて下さいっ」
「お前から誘っておきながら、そういうことを言うのか」
「俺、中嶋さんなんて誘ってませんっ」
嫌なのに感じてしまう。これが、和希ならいいのに…。
「…ンっ…」
中嶋さんは、俺の胸を慣れた手付きで愛撫していく。
「中嶋さん…止めて下さいっ」
和希っ!
俺、和希じゃなきゃいやだよ!
和希ってば!
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