渇いた喉

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「啓太!」 バンッ 和希が、生徒会室のドアを開け入って来た。 「和希っ」 「中嶋さん。啓太を返して下さい」 「ほう。遠藤、お前が変わりになるか?」 中嶋さんは、笑いながら体を起こした。そして、和希に近付いていく。 「俺も啓太も相手にはなりませんよ」 和希は、ソファーに押し倒されている俺をソッと抱きしめた。 「ごめんな。啓太」 ギュッと抱きしめられ、我慢していた涙が俺の頬を伝った。 「ごめん和希…」 「いいよ、啓太。啓太が生徒会室に向かった事、西園寺さんが教えてくれたんだ」 「西園寺さんが…?」 「西園寺さんは、啓太が可愛くて好きなんだから。部屋帰ろうな」 「うん…」 和希は、優しく俺の肩を抱いた。 ぱたん… 「ンっ…」 「啓太」 和希の部屋に来た俺は、すぐにベッドに連れ込まれた。 「和希ってば」 「何啓太?」 和希は、サッサと俺の服を脱がしていく。 「俺のことあきれてるんだろ」 「何言ってんだよ、啓太。そんな訳ないだろ」 和希は優しく笑って、キスをしてきた。 「和希…」 「愛してるよ。啓太」 和希の声が、和希の肌が… 俺の全部(すべて)。 「啓太」 「和希ってば…///」
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