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「うわぁぁぁぁぁぁ!」
頭を抱えひざまづいた俺の頭の上を、見えない「何か」が、恐ろしい程の風切り音を上げ、横切っていく。
「これ!何をしておる!戦わぬか!」
勝手な事を俺の後方で叫んでる、着物姿の美女は、ホントかどうか分からないが、俺の先祖の陰陽師『仕(死)堂 一臣』が使役していた式鬼、鬼の姫『藍姫(あいき)』
「出来るかぁぁぁぁぁ!」
「それでも一臣様の子孫か…情けなや…良く見ておれ!たわけ!」
…たわけ?…俺の事?
「て、てめ「散れぃ、雑魚供!!」
俺の言葉に被さる様に藍姫からとてつもない光量の光が発せられた!
「わっ!」
咄嗟(とっさ)に目を瞑る事が出来たが…一体何が起きたんだ?
…光が収まった様だ……
俺は目を徐々に開いた
「……………森が……消えた……」
「…ふぅ、身の程知らずの雑魚供が…ん?…これ、何を惚けておる?」
「……………マジかよ…」
「……これ!たわけ!」
「ん?あ、ああわりぃ」
「謝辞は良い。さっさとわらわの問いに答えぬか!何を惚けておったのじゃ?」
「…お前…」「ん?…わらわがどうしたのじゃ?」
「…ホントに鬼なんだな」
「何を馬鹿な事を…最初からそう言っておるじゃろ!まさか、疑っておったのか?」
「…ああ」
「…だからそなたはたわけだと言うのじゃ!」
…普通信じられねぇよ…自分の家が代々陰陽師の家系だった何てな…何でこんな事になったんだろ……そうか…あの時、蔵に入らなければ良かったんだ
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