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1章~出会い~
これはその3年前のお話。
その山の麓には色んな生き物が住んでおりました。
サル、イノシシ、ヒツジ、ヤギ、ウシ、ウサギ・・・
いくつもの動物からなる食物連鎖が繰り返されていました。
今回はこの森の中でのその頂点と言える狼の話。
ある変わった狼のお話。
「友達になってくれよッ!!」
「ヒイィィィッッ!!」
奇妙な光景というのでしょうか・・・
どうやら狼がウサギに友達になるよう頼んでいるようです。
もちろん・・・
「なるわけないでしょうッ!!」
ウサギはそう言って奥の茂みに逃げてしまいました。
「うう・・・なんで『なるわけない』なんだろう・・・」
「当たり前だろう」
そこに何匹かの狼が現れそのうちの1匹が言いました。
「なんで当たり前なんだい?」
「ヤツラはエサだ。俺らはヤツラを食う。そんなヤツと友達になりたいと思うか?」
「僕は食べないよ。友達を食べるなんてしないよ。」
すると別の狼が・・・
「あははは、こいつバカだ~。本気でそんな理屈が通ると思ってるの???」
「ん~・・・じゃあ君たちはどうかな?同じ狼でしょ?友達になっておくれよ。」
これについて狼たちは、
「やだね。」
「エサと友達
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