妨害と見える人

4/4
前へ
/16ページ
次へ
不思議ちゃんで最近は通り始めているが、雪ではないような煌めき。 「あ、そう」 眺めているのは好きだが、友人を見ると嫌な予感がした。 「最近、死神が出たって噂」 突然、話題を変えるのは見え見えの退いていること。 頑張って笑顔を造っている、友人。 「……ねぇ、痛くないの?」 「何が?」 「何でもない……」 大きくて鋭い煌めきが、頂きのように頭に突き刺さっているのに。 「死神がね、命をほんの少しだけ盗って死に間際の人間を見るって話」 それは貴方の事? 友人の背後には、黒い猫と若い青年。 有り得ない。 有り得ない。 まるで、壊れているようじゃない 「………しに、がみ……」 どうして声を出したの、私。 青年は驚いたのように、自分見た。 「あなた、見えるんですね。僕らが」 あぁ、死の間際だと人は綺麗な者を見る。 と言うけれど。 本当らしい。 振り返った死神は。 美しい、 羽根のない天使のようでした。
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加