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不思議ちゃんで最近は通り始めているが、雪ではないような煌めき。
「あ、そう」
眺めているのは好きだが、友人を見ると嫌な予感がした。
「最近、死神が出たって噂」
突然、話題を変えるのは見え見えの退いていること。
頑張って笑顔を造っている、友人。
「……ねぇ、痛くないの?」
「何が?」
「何でもない……」
大きくて鋭い煌めきが、頂きのように頭に突き刺さっているのに。
「死神がね、命をほんの少しだけ盗って死に間際の人間を見るって話」
それは貴方の事?
友人の背後には、黒い猫と若い青年。
有り得ない。
有り得ない。
まるで、壊れているようじゃない
「………しに、がみ……」
どうして声を出したの、私。
青年は驚いたのように、自分見た。
「あなた、見えるんですね。僕らが」
あぁ、死の間際だと人は綺麗な者を見る。
と言うけれど。
本当らしい。
振り返った死神は。
美しい、
羽根のない天使のようでした。
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