65人が本棚に入れています
本棚に追加
「ねぇっ…!ちょっ…と待ってよ!あっくん!!」
あたしはいつもの学校への道のりをフラフラになりながら走っていた。
『お前が悪いんだろーが!俺がどんだけ電話してやったと思ってんの!?あーまじこのままじゃ俺まで遅刻だよー。』
時々後ろを振り返りながら
愚痴をこぼして走っているのは
高橋 秋寛
俗にいう幼馴染みってやつ。
「だってあっくんが…!」
『はぁ?俺が何?何かしたっけ俺。言い訳か?』
はっきり言って
あっくんはあたしに冷たい。
「…何でもないです…。」
『だよねー!てかまじ俺遅刻とかやだかんさー全力で走って。』
「…ぅ~…。」
あっくんはあたしに冷たい。
冷たいんだけど
実はすごく優しかったりする。
だって本当に嫌だったら
あたしを置いて登校すればいいのに
毎朝あたしを迎えにきてくれる。
あたしは
そんなあっくんが
ずっと
ずぅーっと
好きだったの。
最初のコメントを投稿しよう!