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"連続殺人鬼の犯人は"の後は、たくさんあるふせん紙を順番に取っていくものだった。
ふせんの上にある答えの順にはがしていけば問題ないだろう。
自分でも緊張して、無意識につばを飲んでしまうのが分かった。
とりあえず一つ一つ剥がしていこう。
S
どうやら一文字ずつらしい。
T
E
V
E
(スティーヴ…!)
ユーリは慌て目の前の席を見た。
スティーヴはそのままの体制で寝ていたが、彼の口元が、軽く吊り上がったのをユーリは見てしまった。
(ヤバい…!)
自分のカバンに急いで手をかけるが、途端に目の前が真っ暗になった。
皆の騒ぎ声が聞こえる、真っ暗になったのは目の前でだけでなく周りもそうらしい。
ドン!
前からの衝撃で椅子ごと後ろに倒され、頭を打ってしまった。
「きゃああぁぁあ!」
暗闇の中で、何かに押さえられた痛みと、下腹部に激痛が走る。
何かに食われているかのように、腹がえぐられたような感覚がある。
「今のユーリじゃない…!?」
誰かの声が聞こえたのを最後に、ユーリは意識が無くなった…。
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