アルとリル

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  『アル様、もうここには来ないでください』               『なぜ?』   『国中がアル様のご結婚の噂で持ちきりです』   『あれは父と母が勝手に言っているだけだ、私は結婚はしない。するとしたらリル、君だけだ』               半年前、アル王子は馬を走らせている途中落馬。ケガをしている処をリルとその父親が通りかかり王子を助けた。それ以来王子は山あいのこの草原の家を訪ねるようになっていた。    
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