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そしてついに『矢島』の札に辿り着きました。
中へ入ると、おばさまが待っていました。
「きょうこちゃん、よくきたね。ここまで長かっただろ、ひとまず部屋でお休み」
おばさまの家は仕事人が住み込めるよう専用の長屋があるらしく、私もそこに住まわせてもらえることになっています。
おばさまに続いて、長屋へ向かいます。
長屋は母家を通らないと入れないようになっており、
母家の裏側に、人目につかぬ場所にひっそりとありました。
昼間だというのに、とても静かで、人の住んでいる気配がありませんでした。
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