~序章~

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丘の上で子供たちが群がっている・・・一人を数人でいじめているようである。「やい!鬼の子!」一人の男の子がその子に石を投げつけた。 額からは真紅の血が流れる。 「お前の母ちゃんは鬼だ!夜に誰もいないところに話をしてんだってな!きっと鬼が見えてんだ、お前の母ちゃんは鬼だ!」石を投げつけた男の子が言うと、周りの子供たちも「鬼の子!」などと罵声を浴びせる。「ちがう!母上は鬼なんかじゃない!」いじめられている男の子は反論するが、「鬼の子!」そう言われると思わず涙が込み上げてくる。まだ幼い子に『鬼の子』は精神的に辛い・・・ 悔しさなのか悲しさなのかはわからない。
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