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寒い夜風に当たりながら
冬の澄んだ夜空を見上げる
そこには丸で
僕みたいにちっぽけな六等星
自分の存在に気付いて欲しいと
でも消えたいと訴える様に微かに輝く
その星を見守る筈の月も沈んでいて
ちっぽけな六等星は一等星の隣で恥ずかしそうにうつ向き
鈍い光を放つ
僕みたいに
一等星の影な存在も
何時かは一等星みたいに
夜空に光輝く事が出来るでしょうか
僕の手は六等星みたいに
小さくてちっぽけな手で
めいいっぱい指先を広げて
大切な方を抱き締め様として
その方が違う星を見ているから
僕の指先から砂みたいに
サラサラと崩れて掴めない
慌てて指先を閉じたとしても
一気に滑り落ちて
二度と手に戻らない
崩れて光輝いて
天の川みたいに散っていく
それを涙して夜風に吹かれて見上げよう
僕は貴方を忘れませんから
貴方の光を受けるならば
寒い思いして夜に
夜風と一緒に散歩をしましょう
近くにいない金色の毛色の茶色の瞳の猫を懐に携えて
そっと夜空を見上げましょう
貴方がもう崩れて
形になりたくないと言うのなら
僕は戻るのを待ちますよ
ずっと…ずっと待ちますよ
貴方は優しくて辛いから
理解されて優しく見守って
無償の星や月明かりみたいな
存在を求めているのでしょう?
僕も何時か
一等星になりたいと
無駄にもがいておりましょう
冬に輝くオリオン座
カシオペア座の下に
六等星の僕
優しく照らしてて
見守って貰いたい
輝
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