振り返れば空

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振り返れば空

いつもの道を一人で歩く ふと、気づいた ポケットが震えてる きっと彼からのメールだ 期待と不安が入り交じる だけど 開けたい気持ちのほうが 大きいみたい メールの画面には 上矢印が一つ あとは…画面いっぱいの空 ふと、上を見上げれば 大きな空 そこに浮かんでいるのは小さな雲 一人旅かしら 自分に似ている そんな気がして 空に手を伸ばし 優しく雲をなでた メールを返信 『空綺麗だね』 ほかに思い当たる言葉もなくて すぐに返事 『もうすぐ空が変わる』 不思議な感覚になった ふと、空を見上げれば もうじき夕焼け 太陽が空にかくれんぼ 最後の光を 見つめながら歩く ポケットに手をいれ 君からの返信をまつ いま、震えた そのとき気づいた ふと、空を見上げれば 大きな空 そこには一人佇む君 空よりはとても小さいけれど 空みたいな優しい君 その後ろには 空に浮かぶ雲があった だから そっと 寄り添うように わたしは雲になった もう ポケットは震えない しばらくの間 携帯には画面いっぱいのそら そして… 『ただいま』
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