10人が本棚に入れています
本棚に追加
「いよいよ、明日が最期の日かと…」
166歳になった大執事は穏やかに言った。
「大丈夫。
ボクも国民も涙なぞ、とうに涸れ果てたよ。」
あれから、10年が経っていた。
燃料も食料もほとんどない。
内乱がおこらなかったのが幸せな奇跡と言えるだろう。
すでに、座標も見失い死を待つのみだ。
「もう少し、地球に暮らしたかったな…」
汚れた地球でもふるさとは恋しい。
先人達がもっと地球を大事にしていたなら…
スーア王はまぶたを閉じた。
最初のコメントを投稿しよう!