最後の方舟

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「いよいよ、明日が最期の日かと…」 166歳になった大執事は穏やかに言った。 「大丈夫。 ボクも国民も涙なぞ、とうに涸れ果てたよ。」 あれから、10年が経っていた。 燃料も食料もほとんどない。 内乱がおこらなかったのが幸せな奇跡と言えるだろう。 すでに、座標も見失い死を待つのみだ。 「もう少し、地球に暮らしたかったな…」 汚れた地球でもふるさとは恋しい。 先人達がもっと地球を大事にしていたなら… スーア王はまぶたを閉じた。
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